2024/11/22 12:00

[執筆者:仕入れ担当]

2011年にニューヨークのオークションで落札したボトル。
当時のブルゴーニュボトルは写真にあるような緑色のボトルが多い。
ボルドーのボトルも同様の緑色だが、最近のブルゴーニュボトルは色がより濃く、ボトルも太くなり、重さも増してきた。
アルマン ルソーのボトルも太いボトルは、シャンベルタン、クロドベーズ、クロサンジャックだけだったのが、今や村名のジュブレシャンベルタンでさえ極太のボトルになっている。
ワイン価格の上昇もあり、光によるワインの劣化を防ぐべく、生産者がボトルにお金をかけられるようになったのが理由かもしれない。
ライトの色を通した色つやからワインが美味しそうかどうか判断しやすいことやスペースコストも低減できることから、昔のボトル方が個人的には好ましいと思っているが、そんな風に思うのは自分だけだろうか。

Domaine Comte Georges de Vogue 2002 Musigny Grand Cru Cuvee Vieilles Vignes
さて、本題のヴォギュエのミュジニー。
色合いは微妙にエッジにオレンジが入った艶感と深みのあるルージュ。
トップノーズは鼻腔をくすぐるミネラルとハーブのような涼しさをまとった鮮烈な赤果実。
ほんのりとキノコや下草などの熟成香も感じられる。
ねっとりした果実の甘み、バランスもとてもよく、余韻もとびきり長い。エレガントなフィニッシュ。

抜栓した直後から全開。
あまりに最初から全開だったので、変化が早い可能性を感じてはいたが、そこはグッドヴィンテージのミュジニー。
時間が経っても全く落ちない上に、なまめかしいブーケと味わいに発展していく。
これまで飲んだミュジニーの中で断トツ。
ヴォギュエのミュジニーは若くして開けるとミネラル感の強さからか、ウンともスンとも言わず、ポテンシャルだけ感じておしまいという経験が多かったが、やはり20年以上熟成させて初めて本領発揮するのが、ヴォギュエのミュジニーなのだなという事を実感できた。

★★★★☆(4.7)



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